
3章を三分ダイジェストで駆け抜けるというまさかのペースでした。カオチャアニメはこれまでの2話で2章前半まで進んでましたが、今回の3話で4章前半まで進んだので、この一話だけで2章分の内容をやったということになります。
シュタゲの1.5倍のテキスト量のゲームを1クールでやるということのやばさを、いよいよ突きつけられた気がします。
確かに2話で遅れた分をどこかで帳尻を合わせなければいけなかったので、内容が最も事件とは結びつきが薄い3章を、大きく端折るという選択は正解だったと思います。このペースでやらなければ後半は更に内容が薄くなってしまうので仕方ありません。
ただ、やはり一章丸々をダイジェストにしたということですから、個人的に好きな場面をいくつかなかったことにされてしまったのは少し残念でした。
3章の中では以下の二つが特に原作で印象に残ったシーンです。
・屋上で乃々と会話するシーン

文化祭準備を終えて屋上で一息ついている拓留に会いに行く乃々。乃々が前に青葉寮での出来事を拓留に語ってくれたときのように、拓留は文化祭準備中にあったことを乃々に話します。乃々はお母さんのように拓留の話を聞いた後、最後に「事件なんか追わなくても結構楽しいものでしょう?」と言いました。
「TRUEの次にこのシーンが好き」という人もいるぐらい人気な場面なのですが、残念ながらカットされてしまいました。
と言ってもこのシーンが良く見えたのは、「拓留が内心クラスメートを見下している」「拓留が文化祭準備で色んな人物と触れ合った」という土台があったのが理由です。
それらの描写が削られてしまったアニメでこのシーンを描いても「?」となってしまうので、端折ったのは正解だったと思います。
それとアニメにしてしまうと、ここまで乃々に言われたのにも関わらず拓留が事件を追うことを辞めないという話になってしまうので、流石に拓留何やってんだよと思われてしまいます(原作の4章で病院に潜入する動機は、2章で落としたスマホを取り返すことだった為)。
まあ、共通ルートの中では最も「家族」という裏テーマを意識させられるシーンだったので、何にしてもなかったことにされてしまったのは悲しかったです。
・文化祭準備中に有村と会話するシーン

有村と一対一で話すシーンがカットされてしまいました。
これでは1話で殺されますよなんて言ってきた人物と、いきなり何の説明もなく仲良くなっているように見えてしまいますから、初見の方は一体何があったのかと困惑してしまいそうです。
敵か味方かわからない存在が身近にいることの恐怖というのが序盤の有村のポジションだったと思ってます。
作中序盤では猫を被ったかのような二面性を持っていることが伺え、殺人事件の真犯人の疑いもかかっていました。拓留は彼女を事件現場で直接目撃しながらも、直接「あなた殺されますよ」と囁きもされた人物です。特に「あなた殺されますよ」という台詞は作中で何度もリフレインされるもので、拓留にとって彼女は恐怖の対象でもありました。
この文化祭前の会話は、有村のそのキツネのようなキャラクター性を印象付ける大事なシーンだっただけに、ダイジェストで端折られてしまったのは非常に残念でした。
まあ、「これだと初見がわかりにくいのでは?」という類の感想は、自分が初見ではない以上的を射ていないのですが。
正直このシーンを残して他のシーンを削るわけにもいかないので、端折られてしまったものは仕方ないと思います。
というように、削られてしまって残念なシーンは少なからずあるのですが、どちらのシーンも削られてしまったのは仕方ないとしか言いようがなかったです。
サスペンスものを1クールでやらなければいけない以上、人間ドラマ的な描写が端折られてしまうのは覚悟しなければなりませんね。
そういえばカオスチャイルドのiOS版が2月1日に発売されるらしいです。
アニメも好評放送中の『カオスチャイルド』iOSを触ってみました!コンフィグやティップスなど基本的な仕様はコンシューマ版と同じ!もちろんフルボイス!ユニバーサル仕様!リリース予定日なんですが…2/1。なんと3日後!
— 志倉千代丸 (@chiyomaru5pb) 2017年1月29日
カオスRTよろしく〜(´ϖ`)ノ#chaos_child pic.twitter.com/uiQjIYgpSL
廉価版を発売中止にしたのって、このiOS版を出した方が売れるからという判断だったのでしょうかね。それにしたって廉価版発売を決定してCMまで作った後に中止にした時は、只事ではないと思いましたが……。真相は闇の中です。
値段はカオヘとシュタゲと同じならば3000円になりますね。iOS版ということなのでおそらくグロ規制はされると思います。
ゲームの方がキャラクターの掘り下げに力が入っている分確実に面白いので、アニメを見て興味を持ったという方は是非買ってください。オナシャス!