ストーリーモード。発売前は全然情報が出ていなかったので「めちゃくちゃ短いんじゃないか?」「完結しないで終わるんじゃないか?」なんて邪推もしていたのですが、しっかり作り込まれていたので良かったです。
βテストの時にやるのが苦痛で仕方がなかったRPGパートでしたが、本作では敵の体力がおそらく半分近くにされていたのでかなり緩和されていたように思いました。それでも面白くないことには変わりませんでしたが、まあやらされるのは序盤だけだったのでまだ耐えられましたね。
アイテム取得の手段がボールを蹴飛ばして取りに行く方式というのは、βテストの時は何を思って設計したのか戦慄した部分でした。しかし、これで手に入るアイテム(トークン)は他の手段でより効率良く獲得することができるので、収集を強要されるものではないことが判明しました。最初はゲームの宝箱の仕様としては論外もいいとこだと思っていましたが、別に宝箱ではなかったようです。(というか後で他の人に教えてもらったのですが、βテスト版と違って拾いに行かなくても勝手に入手判定になるようです)
面倒臭く感じたところだと、部員集め前の試合チュートリアルやセレクトキャラの面接でした。操作説明やキャラ描写の一環として強制で踏まされることは納得できるけど、いくらなんでももう少しテンポを良くできたよね……と。
特訓は一部のミニゲームが説明不足でした。特に海坊主ジグザグドリブルのわちゃわちゃ理不尽感は凄まじかったです。今では無敵地点とダッシュアタックを使うことでクリアが安定するようになりましたが、これを知らない内は無理すぎた……。
今はオンライン対戦の監督モードでレベリングをしながら、クロニクルモードをコツコツ進めています。
日曜はレアドロップ率アップのパッシブを狙って英雄伝説級の帝国学園を倒していたのですが、全然落ちない上に異様に強かったので4個落ちた辺りでギブアップしました。キラースライド地獄でしかなかった。
クロニクルモードは骨が折れますね。本当に。なんでクロニクルバトルとルート解放バトルで計二回倒さなければならないんでしょう……。
不満として挙げられているのをかなり見かけるので、その内アップデートで修正されるんじゃないかと予想しています。今はなるべく触らないのもありなのかなぁ。


最終的には木瀧天馬えーしん構築を作る予定なのですが、このゲームのコンバートがどれくらい実践的なのかまだわかっていません。FW型木瀧とかめっちゃ弱そうで苦戦する未来しか見えないのですが、ちゃんと育成すればそんなことはないのかなぁ。
バグの多さや随所の不親切さは目に付きますが、ゲームとしての作り込みは本当に凄いなぁと感じました。
キャラ数も必殺技数もあまりにもオールスターすぎます。イナズマイレブンの集大成を謳っているだけあり、ボリュームがぶっ飛んでいました。
ボイス周りの注力度合いも歴代最高でしたね。発売前はイナストにいないキャラは全員無言になるのかと思っていましたが、実際はありえない量のボイスが新録されていました。
サルのモンキーターンやヒーローのフェイクボールに声がついているのには感動しましたね。そもそもこれまで声優が決まっていなかったキャラクターもいると思うので、その辺りもどう設定されているのか気になりました。
細かい所だとレイザのシュートコマンド06など、イナストに存在している必殺技のボイスも一部新録されていたのですごかったです。
チームの完成には数百時間はかかりそうなので、イナズマイレブンのゲームだなー……と懐かしい気持ちになりました。
オートモードで楽できる部分もかなりあるゲームなので、気長にやっていこうと思います。昨日のアプデで色々なものがナーフされたので、大分萎え気味になっていますが。
以下よりストーリーモードのシナリオに対する感想を、ネタバレを踏まえて軽く書いていきます。
序盤のストーリーのターニングポイントとも言える野球部戦。
ゲームで試合中に挿入歌が流れる演出はこれが初めてだったので、かなり感動しましたね。
序盤からいきなりRPGのラスボス戦のような演出で熱かったです。イナズマイレブンといえばやっぱりT-Pistonzの曲すぎる。
ちなみに自分のストーリー攻略の一番の思い出は、8章の帝国戦で5,6回ゲームオーバーになったことでした。ガチで苦しかったです。
やたらフォーカス勝てないな……とか、敵にペンギンザパレード撃たれたら失点確定する仕様なんかな……なんて思いながらタコ負けしていました。
どうやら「前半のイベント通りに相手タクティクスに対応するタクティクスを後出しで発動していかないと相手が無敵になる」という裏仕様があったようです。通しでプレイするならまだしも、「後半から再挑戦」のボタンを押した場合はほぼ確実に遭遇してしまう仕様なので、必然的に沼る羽目になります。
プレイ中は木曽路のエンターテイナーがイリュージョンボールに負けたのを見て明らかにヘンだよな……と思ってはいたのですが、まだヴィクロのゲームシステムに明るくないこともあって、タクティクスが起因している考えには至りませんでした。過去作もジ・アースをバーンにノーマルキャッチされたり、クリア後に戦える大人達に必殺技を使っても失敗祭りになったりしてたので、その類なのかなと。
何度も挑戦してようやく上振れを引いてクリアできましたが、数時間後にその隠し仕様のことを知りました。
まあ仕様なのかバグなのか怪しいラインなのですが、一応仕組み自体はシナリオに則っているものではあるし、仕様だとしたら昔のゲームにありそうな感じの面白トリックではあるよなぁ……と思いました。マリオストーリーのゼニノコー的な……まああれはシナリオ中に戦うボスではありませんが。
なんにせよ現代のゲームにしては不親切すぎる面白トリックであり、自分は見事に被害者となりました。親の顔より見たザ・フォート、親の顔より見たジェネラル・フラッグでした。
そして、決勝戦。
自分は初見で雷門側を選択しました。選んだ理由としては、せっかく提示されているのだから選んでみようかな、という程度の軽い気持ちでした。
配信を見ているとやはり南雲原を選ぶ人の方が圧倒的に多いので、最初に雷門を選ぶ人は少数派なのでしょうか。公式的にはどういう選択が推奨されているのかはわかりませんが、個人的には初見プレイを雷門側で終えるという遊び方も中々面白かったです。
自分としてはイナズマイレブンの最終決戦といえば、やはり怒涛の覚醒と新必殺技という印象もあります。
無印のナンバリング作品のラスボス戦は試合中の強制得点イベントは存在せず、あくまでプレイヤーの腕で最終決戦を乗り越えるという形式に彩られ、RPGというジャンル性が強調されていたと感じます。
しかし、アニメにおいてはそんなことはなく毎回新必殺技が登場していました。そして、GO以降は試合ミッションが追加されることでストーリー性が重視され始め、ゲームにおいても毎回新必殺技の覚醒展開が付き物となっていたと感じます。
その観点で雷門中の円堂ハルは、それはもう歴代のラスボス戦主人公の如くブイブイ覚醒していた男でした。(ヴィクトリーとブイブイをかけている高等ギャグ)
伝説の合体技を合わせの練習もなしにぶっつけ本番で成功させちゃうし、シリーズを代表するシュート技の"超絶進化版"を習得しちゃうし、急に化身を出してその超絶進化版の更に進化版を発動しちゃいました。
一キャラクターにしてはやり過ぎってぐらい暴れていた男でしたが、雷門中を操作チームにする遊び方をした場合は円堂ハルが主人公となるわけなので、むしろ今までのイナズマイレブンらしい勝ち方をしているだけなんですよね。
ご都合主義や主人公補正という言葉がそこに若干介在していたとしても、必殺技こそがイナズマイレブンの華であり、王道で最も気持ち良いということには変わりありません。雷門はちゃんと最新作でも雷門してんね……と感じさせられる決勝戦でした。
これまでのイナズマイレブンを、これまでの雷門を継承していたと言える雷門中。
対する南雲原中の戦いは、そのアンチテーゼと言っても過言ではないサッカーだったと思います。
当初は雷門がこんなやりたい放題してるんだから、南雲原も対抗して超次元サッカーでぶつかり合うと予想していました。
これまで南雲原と北陽が連携している描写がなかったし、この土壇場で初の三人合体技が登場するんじゃないかなと。大方の予想通り雲明が遂に出場し、一発限りのスーパーウルトラ必殺シュートを放って大逆転勝利を飾るんじゃないかと。
なんて思っていたら……なんなんだあのチームは! となりましたね。
南雲原の最終タクティクス、『パラダイムシフト』。試合前期間のポジション入れ替え特訓に基づいた戦術であり、雲明が決勝戦の為に温めていた奇策でした。
やってることが本当にぶっ飛んでいて本当にヤバかったですね。文字通り天と地をひっくり返したかのような戦術であり、最後の最後で本業でないポジションで戦わせることを強制するというのは、部員達のこれまでの研鑽を半ば否定していたとも言えるのではないでしょうか。
そして、奇策というと奇襲を目的とした搦め手にも見えるのですが、ここまでわけのわからんことをやっておきながらその狙いは、体力を捻り出す為の苦肉の策でしかありませんでした。
同時に雲明が満を持してピッチに立つことになりますが、それだって同じでした。別に自分のプレーで何かをひっくり返すように企んでいたわけではなく、ただ近くにいる方が指示を出しやすいからというだけの理由です。
どちらも相手の戦術に対抗したり相手の虚を突くのを狙ったような賢い戦術ではなく、一か八かの橋を渡りながら捻出した手段であり、もはや策と言えるものでもないのかもしれません。根性すぎでした。
雲明の型破りな脳みそから生まれたイカれたタクティクスであると同時に、無様でも一生懸命前に進むことを賛美したタクティクス。まさしく物語を通しての笹波雲明が集約されていた最後の采配でした。
雲明は「足が絡んで転びながら地面を這いずって無様に戦うしかない」と宣言しました。外観的にはイナズマイレブンらしくはなかったけど、根っこはマグマイナズマ式だったと感じました。
ムービーで最も好きだった場面は、雲明のところにボールが渡る時のスローモーションのカットでしたね。
遂にピッチの上でサッカーボールと向き合う瞬間が来たというか。言語化することがむしろ安っぽくなってしまいそうですが、台詞こそないものの空中のボールを見つめる雲明の姿は、彼の中で様々な感情が織り交ぜになっていることを想起させられるワンシーンでした。これが映像作品の強みだよなぁ……。
歴代作品らしい泥臭さの雷門中と、歴代作品らしからぬ泥臭さの南雲原。
正直決勝戦で操作チームを選択する時は「ここまで来て南雲原選ばない奴いんのか?」とも思いましたし、雷門を選ぶと初見のゲーム体験を損なうことも恐れていました。しかし、蓋を開けてみればどちらも主人公していた決勝戦であり、W主人公という構図をシステム上で示すという意味でも納得のできる分岐だったと感じました。
やはり南雲原と雷門ではプレイヤーにとって共に歩んできた時間が違い過ぎるので、どちらのチームを選んだところで真の主役として映るのは南雲原の方だったと感じました。感情移入の度合が段違いです。実際にプレイしていてもよりカッコよく映ったのは、相手チームの南雲原の方だったなーと思います。
しかし、初見プレイで雷門側視点で見る南雲原というのも味があって良かったです。ここまでこちらが主人公補正全開で捩じ伏せようとしているのに関わらず、とんでもない采配を駆使してどこまでも食らいついてくる南雲原中には恐怖を覚えました。
また、南雲原がいくら奇策を講じたとしても、それらはどこまでいっても理論の裏付けのない限界戦術でしかなかったとも言えます。死ぬ物狂いで勝利を掴んだ南雲原ルートの感動も大きいと思いますが、最終的には主人公補正をマッシュアップした王者雷門には僅差で届かなかったという雷門ルートの結末もまた、リアリティがあって好きではありました。
そして、雷門戦のBGMがすごい。後で聴き直した時に雷門中のフィールドBGMのフレーズが使用されていることに気づきました。
正直これが一番感動しましたね。めっっっっっちゃくちゃ鳥肌が立ちました。初代で何度も何度も聴かされていたあのBGMが、最新作のラスボス戦でアレンジされて使われる……泣ける;;
過去最長のスタッフロール。ED曲『道標』。
曲も良かったのですが映像も良く、特に感動したカットは雲明が子供たちのボールを拾ってあげる場面でしたね。拾えなかったボールが拾えるようになった……こんなプレイヤーが覚えているかどうかもわからない最序盤の描写を最後に拾ってくるの粋すぎるだろ;;
自分はストーリーモードを一番楽しみにしていたのですが、その期待にちゃんと応えてくれたシナリオであり、とても良かったです。8年間の延期の中で相当ブラッシュアップされていたということなのでしょうか。
過去作とは方向性の異なる尖った話ですし、何よりも12年以上昔とは自分の感性が変わりすぎていて、比較することは難しいです。しかし、多くの人が†最高傑作†と評しているのも納得ではある完成度の物語だったと感じました。
最終章では明らかに世界編を匂わせてはいたので、続編も出すつもりなのでしょうか。まあ選手バンクの紹介の仕方からして元々出す気満々には見えていましたが……。
願わくばメインキャラクターを一新した素人集団主軸の大会よりも、反則と離脱だらけのプロレス大会よりも、純粋な友情努力勝利の世界編が見たいですね。不破アリスなんかは雲明とポジションが丸被りしているキャラなのでどう味方として絡んでくるのか楽しみです。