2010年4月30日にWhirlpoolより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームです。
Whirlpoolの猫ゲーなので『猫忍えくすはーと』の前身かもしれへん……と思って先日購入してプレイを開始した次第です。SPINは未プレイの模様。
ざっくりレビュー
- クリア時間は15時間前後。
- タイトルの割には後天的に猫耳を付けられたキャラが攻略ヒロインに一名、猫の擬人化キャラが攻略ヒロインとサブヒロインに一名ずついるだけなので、猫娘目当てでプレイする人は注意。というか猫の耳の割には大きいので狐に見える。
- キャラゲーとして評価した場合、ラブコメ的な軽妙さが希薄であり、ヒロインの魅力が十分に描写されていないように感じた。一方でシナリオゲーとして評価するならば、山場となる展開に乏しく、叙述もやや説明不足の印象を免れない。
- ではどんな作風なのかと言うと、主人公の対人関係における姿勢をはじめとした、人間関係の機微を掘り下げるテキストが主体であると感じた。所謂心理描写は多いのだが、プロットの設定をそのまま喋らせているような台詞が多いほか、キャラクターの言説と行動との間に整合性を欠いている描写も見受けられた。
- サブヒロインである朔夜はシナリオ中の出番が多めであり、問題行動を起こしては他責を繰り返す困ったちゃん。手がかかる猫のような可愛さがあると認めることはできるが、謝意や謝罪を口にできない姿も目立つ、人を選ぶキャラクターであると感じた。攻略できるのは全ルートクリア後のおまけシナリオのみ。
個人的おすすめ度は★☆☆☆☆です。にゃ~ん。
キャラクターの萌え描写は少なめで、シナリオは退屈気味な上にキャラの言動の破綻も見られ、サブヒロインも癖があるので、正直人に勧めるにはかなり厳しいゲームだと感じました。
しかし、各登場人物への向き合い方をはじめとした人間関係を主軸とした筆致や、灰汁の強いキャラクターの存在はそれならではの魅力があるので、悪い作品ではなかったです。
結局この手のゲームは好きな女がいるかどうかが最も大事です。自分としてはプレイして良かったと思えます。
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