
実は発売日に買ったのにも関わらず序盤だけプレイして積んでしまっていたゲームだったのですが、先日マリオ&ルイージシリーズの最新作が発表されたことを記念して崩してみようと思い立ちました。
追記よりネタバレを踏まえた感想になります。
やや緩めのストーリー
今回はマリオRPGシリーズの話になると度々話題に上がる某「縛り」が関係しているのか、オリジナルキャラクターが一切登場しません。厳密にはイエロースターが登場しますが、この人もマリルイ3から皆勤賞なのでもはやマリオファミリーの一員のようなものです。
ゲドンコ星人やカゲ一族とバチバチに戦争をすることも、マメーリア人や星の精といった第三勢力が絡んでくることもありません。「最初から最後までマリオ陣営とクッパ陣営が戦い続けるだけ」というあらすじだったので、ストーリーの起伏は小さかったと思います。
一応マリオRPGシリーズでお馴染みのシュールな世界観はしっかり継承されていました。テキストの内容としてはメタ発言や遠回しな下ネタもそれなりに多めでした。
敵がクッパ陣営ということでコミカルに描かれているシーンも多く、随所に挟まる謎のクエストや後述のドデカクラフトバトルもあり、シナリオ上の緊張感はかなり緩めだったと思います。
オリキャラがいないからこそのオールスター感
コクッパ7人衆をはじめとして、ボムキングやキングテレサなどのマリオシリーズでは準々々レギュラーぐらいのキャラクターがしっかりボスを務めていたりしたのは面白かったです。
ボスの顔ぶれを改めて見返してみると、そんな格のキャラクター達のオールスターと化しているんですよね。例外はでかサンボとブル軍団ぐらいでしょうか。雑魚敵をデカくしただけのサンボはまだしも、ブル軍団がボスなのは愉快でした。
この辺のキャラクターは従来のマリオシリーズのアクションゲーム内ならばボスとして登場したところで取るに足らない敵であることがほとんどだと思いますが、このゲームの場合は難易度設定が高すぎるのでそうもいきません。どいつも初見ではまず回避不可能な攻撃や特殊ギミックを引っ提げてきます。
特にコクッパ7人衆は強敵でしたね。ウェンディ&ロイはヒコウキジャンプ防御時にペーパーマリオに対して攻撃を加えてくる上、ロイの岩投げは猶予Fいくつなんだろうと思える程に回避が困難であり、序盤のボスとは思えない強さでした。
ルドウィッグ&ラリーはカードバトルをしてくるのですが、攻撃を喰らえば喰らうほど不利になっていくので序盤の回避を数回ミスるだけで押し切られてしまいがちです。再戦時はカード効果がより強力なものになっています(一敗)
また、オリキャラがいないとは言っても、カメックやキノピコは既存のキャラクターなのにも関わらずかなり個性的なキャラ付けをされており、実質オリキャラのような存在だったと思います。
というかカメックはまんまカメックババのポジションのキャラとして扱われていましたね。
やや高めの難易度
そもそも4の時点で3D視点の回避やスライドパッドを要求されるようになったほか、敵の攻撃の手数が増えたことによって難易度が上がっていたという話もあるのですが、それに拍車がかかったペーパーマリオMIXはおそらくマリルイ史上最高難易度のゲームだと思います。
単純に回避がマリオorルイージorペーパーマリオの三択になったことによってかなり避けにくくなっていましたが、そもそも誰が攻撃をされるかをわかっていても実際に攻撃が飛んで来るタイミングが読めないこともかなりあり、初見で攻撃を回避できることはごくまれでした。
3Dの敵は早めの攻撃をしてくる、ペーパー系の敵は遅めの攻撃をしてくるなどの傾向はある程度ありましたが、あくまで傾向の話でしかありません。ペーパーハンマーブロスなどの例外もいましたし、そもそも「早め」「遅め」という情報だけでタイミングを捉えるというのも無理な注文でした。
ボス敵が放ってくる3D視点の攻撃は、初見では見極めが難しい上にモーションが長すぎるので回避は非常に困難であり、ダメージも致命傷レベルの高さだったので脅威的でした。
3と4では半ば救済措置として用意されていた「ダメージを〇回無効にするバリア」は今作でも健在ですが、敵が連続してダメージを与えてくる攻撃をしてくることもかなりあったので対策されているような印象もありました。
難易度が高いというのは遊びにくい面もありましたが、逆に言えば気の抜けない戦闘が続くので歯応えがあって面白いという話でもあります。
初見殺しの攻撃が多いのは理不尽でもあるかもしれませんが、幸いゲームオーバーになっても戦闘をリトライできる優しい仕様があるので、死に覚えで突破することにストレスはありませんでした。
おそらくはレベルによるダメージ補正が大きい作品なので、どうしても勝てない時はレベル上げをして強引に突破するという切り口もありだと思います。
やや悪めのテンポ
本作はストーリーの随所でクエストという名の強制ミニゲームを何度もやらされます。
アクションミニゲームはスーパーマリオRPGから続いているシリーズ恒例の要素ではあると思いますが、今作の場合は頻度が高すぎました。ラストダンジョンのクッパ城内ですら6回もクエストが発生するというのは普通に異常だと思います。
キノピオレスキューは自分は曲がりなりにも「数字を地道に増やすことで報酬が貰える」という収集的楽しみを見出だせたので作業感はあまり感じなかったのですが、クッパ城でトッテンを追うクエストは流石に辟易してしまいました。ラストダンジョンの雑魚敵との連戦をさせられる上に経験値が一切入らないのは旨味がなさすぎる……。
あとは前作までの巨大化バトルの枠でもあったドデカクラフトバトルですね。
巨大化バトルよりはテンポが良くなっているのでレビューでは概ね好評のようでしたが、自分としては一体何をやらされているんだ感が拭えませんでした。
巨大化バトルよりはマシだといっても一対一の戦闘ではない上に敵の体力が異様に多いので時間はかかってしまいますし、何よりもシステムがRPGとかけ離れすぎていました。
設定面ではドデカクラフト同士以外の対決が発生しないので兵器としての脅威度が感じられなかったこと、回復手段が音ゲーな上に回復中は何故か敵も踊り出して攻撃してこないことなど、コミカルやシュールを通り越して茶番のようにも思えてしまいました。
自分が当時積んだ決め手となったのもドデカクラフトバトルのシステムが合わなかったのが理由でした。少数派だと思いますが、個人的には見栄えが派手でちゃんとコマンドバトルしていた巨大化バトルの方が好きでした。
まあ、「最強のドデカクラフト!」なんて連呼していたクッパは一周周って可愛げがあったかもしれません。

ブラザーアタックはスピードボムが好きでした。
トリオアタックはトリオシュリケンだけ異様に簡単だったので擦ってました。トリオメテオは全然excellentが出せなかったので使いませんでした。
ちなみにブンなげテッキュウの存在はクリアするまで知りませんでした。クエストは全て消化していくつもりで進めていましたが、そもそもの発生場所に気づけなかったです。
4からの系譜でしたが、多様な防御手段を使いこなすマリオ達や演出の進化から、戦闘がDSシリーズと比べてよりかっこよくなってて良いなぁと思いました。新作にも期待です。